新装版 戦雲の夢 (講談社文庫)
土佐22万石領主長曾我部盛親の半生。
土佐の出来人である父、元親の死の直前から物語は始まります。
それは時代背景的には太閤秀吉の死後で関ヶ原へ向けての風雲急を告げる時代。
しかし盛親は
土佐22万石を継いだ経緯から家臣の纏まりを欠き
かつ元親からも具体的な指示もないまま無くなり
長曾我部家は為す術もなく関ヶ原の合戦に巻き込まれそして
戦後処理の拙さもあり、取り潰しにあった大名。
悲運の武将、盛親の心境とその後の大阪の陣へ至るまでの心のあり様と変化が
書いてある素晴らしい作品となってます。